元麻布春男の週刊PCホットライン|DRMどころかEPNも嫌いだ
基本的にDRMというのは、コンテンツをプラットフォームに縛る行為である。そういう意味において、筆者はEPNも嫌いだ。EPNはコピーワンスやコピー9回よりはマシかもしれないが、コンテンツをプラットフォームに縛り付けるという点では変わらない。EPNにより保護されたデータは、果たして25 年後も利用できるだろうか。コピーワンスやCCCDに限らず、FairPlayやEPNも含めたDRM全般に対して、筆者が本能的な嫌悪感を感じるのはこのあたりである。もしも平安時代にDRMが存在したら、今頃われわれは源氏物語を読むことはできなかっただろう。
そーだそーだ!(ちょっと自己アピール →
ageha|あたらしい著作権のはなし)
ところでAppleは、DRM抜きデータを個人情報と引き換えに売っている。→
iTunes PlusにみるAppleの狡猾 | 日経エレクトロニクス - Tech-On! 独占閉鎖系の弊害はひとまずおく。個人情報というのは悪く無い。いやむしろ好きです結婚して下さい。興行師のキホンは『タダ見の客はスマキにすんぞ』だからだ。ちなみに簀巻きってのは、体育館の裏でボコボコにするようなもんです。実際にやるかどうかはヒ・ミ・ツが良いでしょう。抑止力さえ発揮すりゃ充分なので。例えば:
興行師たる者は「簀巻きなんてホントにあるんですか?」と聞かれたら、まず黙って煙草に火をつけることから始めなければならない。ゆっくりと深く一服。そしておもむろに「さぁ、ムカシはそんな事もあったと聞きますがねぇ…ところでお兄さんなんでそんな事聞くの?」笑顔で。でも言い終わる頃には目だけ笑ってないカンジで。言外に「
アンタノ・カオハ・オボエタ」と伝えるべし。
「へーきへーき!どうせ捕まりゃしないさ!」と舐められたら終わりだ。「へんなことしたら簀巻きにされちゃうのかも」とインプットしなければならない。世間様の脳裏に薄ぅ~~くだ。あまり大勢に、強く意識させてはお客様が楽しめない。
興行師はカタチの無いものを売っているのだ。盗もうとする意思は徹底的に挫かなければならない。盗もうなんて考える事すらないようにしなければならない。オレは盗んだけど捕まらなかったよなんて輩に大手を振って町を歩かせてはならない。法や制度やお上や言葉に頼るような弱さを見せてはならない。下手人は自らの手と足でボコボコにしなければならない。その現場を他のお客様に見られてはならない。それを芸人連中に知られてはならない。
ザッツ・エンターテインメント。 ユメを作る連中にショーバイはできない。ユメを売るショーバイはカタギにはできない。…のかも知れないなとタマに思う。
コピワンだのコピ10だのが繰り返しニュースになる時点で、どうなんですかねぇ。興行としちゃあんまりウマくないんぢゃないでしょうか。DRMとかEPNとか私的録画補償金とか、無関係の客を底引き網にかけるようなものだと思いますけどねぇ。そんなに法や制度に守られたいならカタギなショーバイしなすったらどうかと思うんですけどねぇ。
もちろんジョブス猊下は、DRMフリーには個人情報を埋め込むから権利者の皆様も安心です!などと触れ回るようなぶゎかではない。香具師、詐話師、興行師の才覚たっぷりだ。マリーシアというのかな。そのへん大好き。
<増田和夫が迫る>「コピー10」でレコーダーはこう変わる……その詳細を大胆に予想!:デジタルARENA という記事、JEITA(社団法人 電子情報技術産業協会)の田胡修一さんへのインタビュー。太字オレ。
Q: コピー10は日本独自のローカルルールであるために、さまざまな点で使いにくさを生む可能性があると思います。この点についてはいかがでしょう?
A: 「今回のコピー10が最終的な結論だとは考えていません。コピー10は、2011年を前に行き詰まってしまった審議会の議論を“ソフトランディング”させるための、緊急避難的な措置と言えるでしょう。申しましたように、コピー10でユーザーや市場を混乱させない啓蒙活動が重要です。製品の開発では『コピーワンスが緩和されて良かった』と確かに感じられる製品にしなければいけないと考えています」(田胡氏)
Q: もっと汎用性のあるグローバルなルールに変更することはできないのでしょうか?
A: 「ユーザーの利便性や、日本の家電産業の競争力を高めるためには、ローカルな暫定案ではなく、国際的に通用するコピー制御の抜本策を作る必要があると考えています。そのための規格策定には、DTCPなど国際規格の見直しや、ハリウッドを含めた内外のコンテンツメーカーを巻き込んだ議論が必要になるでしょう。ドメイン単位の規制など、新しい基準も盛り込む必要もあるでしょう。こうした国際ルールの策定には、とても時間がかかりますので、2011年以後とは言わずに、今から抜本策を検討する必要があると考えています」(田胡氏)
自分はコピ10の恩恵を享受するには買い替えが必要になると理解しています。田胡修一さんは、その先にまたナニカ変更したいですと言っているように見えます。もちろん各種の著作利権団体も望んでいる事でしょう。
いずれにせよ”『コピーワンスが緩和されて良かった』と確かに感じられる製品”が店先に並ぶのは「その次のはなし」がたっぷりニュースを賑わせた後、という事になりそうです。
うーむ。
せっかくのB-CAS個人情報とクレカ決済です。
地デジを作品販売ルートにしてしまってはどうでしょうか。
見るのはタダ。録画もタダ。ただしコピワン。ムーブのみ。制限解除したければクレカで払う。テレビ画面上で。
値段は著作利権者が番組ごとに設定。個人的な希望小売価格としてはPSP用コピーが300円。ケータイ用コピーが100円。iPod用コピーが300円。Apple TV用が500円。フルスペック・ハイビジョン解像度維持が600円。できればニュースと教育番組と放送大学はタダにして欲しいです。
払うと、録画機内蔵の編集画面に入れる。カットしたければここで行う。CM自動カットがあればなお可。
カット終了後、H.264/AVC+AAC.mp4へエンコード。
DRMなし。ただしB-CASの個人情報埋め込み。
録画機の製造番号をウォーターマークで書いちゃうとか。無効領域に書いちゃうとか。.mp4互換の独自コンテナならなお可。これなら個人情報を消すツールが出てもオンラインアップデートできる。
値段はいろいろあるだろうけどできるだけ安く。iTunes Storeと同解像度なら彼らより安く。高くてもハイビジョン解像度維持がApple TVの最高解像度と同価格帯くらいで。ハリウッド映画は彼らの言い値で、邦画はそれよりも安く。毎日一番組買えるくらい安く。缶コーヒーのように安く。映像に触れるチャンスをありふれたものに。映像ショーバイするならまず客を映像漬けに。水道の水を盗むヤツは居ない。
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