H.264では、かつてH.261で採用されたループ内フィルタ(In-loop Filter)と似たように、ループ内にデブロッキングフィルタ(Deblocking Filter)が設置されている。このフィルタはH.261のようなブロック全体の平滑化フィルタではなく、整数変換のブロック境界のみを平滑化してブロックノイズの発生を抑制するものである。(H.261のループ内フィルタは、MPEG2以降では半画素精度動き補償が採用されたために、数学上同等の役割を果たすループ内フィルタはその意味を失った。)
デブロッキングフィルタは圧縮率向上のためには効果的であるが処理量が大きいために、そのON/OFFがヘッダによって指定可能とされている。したがって、処理量に懸念がある場合にはデブロッキングフィルタを使用しないといった選択肢も可能である。
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