大きい脂肪質の警告
本記事はweb上の情報を組み合わせて創ったフィクションです。 いかなる実在の人物、団体、企業、地デジとも関係ありません。 いろいろと、自分で考えて、自分で決めて下さい。 コメントにはお応えしない事があります。トラバは歓迎します。 あとデイビッド・ハルバースタムさんに捧ぐ。 |
で、バックリンクを辿っ て見つけたこの方の記事。世 界のデジタルテレビ方式(地上波)
紺・青はEU方式、緑はアメリカ方式、黄土色は中国方式(予定)、ピンク系が日本の地上波デジタル・ハイビジョン。
自分はこの図を見て、日本のテレビ技術は世界市場を失ったと思いました。「日本製だから性 能が悪い」が世界の常識となるまで、10年とかからないでしょう。
おそらくARIB(B-CAS)&jateからすれば、ヨーロッパ方式をとるとフィリップスやサム スン、LGにスケールメリットで負ける→結果的にコピーガードしてまで自分達の利権を守る為 の"囲い込み"が出来なくなると踏んだので半ば独自方式にした のであろう、2Gの携帯電話の方式をPDCにしたのと同じ事だ。
『スケールメリットで負ける』と いう文字列を見てぞわっと来た。
WOWOW やスターチャンネルのような有料放送を受信する権利の認証のために、このカードが必要というだけならまだ話はわかる。だが無料放送を録画ではなく単に表示 するだけなのに、このカードがなければまったく映りもしないというのはどうだろうか。例えば将来的に海外のメーカーが日本市場向けに製品投入を考えた場 合、このカードの存在が障害となって、フェアな競争が行なわれなくなる可能性がある。
ITmediaアンカーデスク:デジタル放送にまつわる、いくつかの裏事情(小 寺信良さん: 2005/07/04)
ARIB の認証過程がMicrosoftにとって「複雑怪奇」に見える事は本田雅一さんが指摘されています。
従来、日本のデジタル放送をWindowsでサポート しょうとすると、以下のような問題があったという。
・複雑怪奇な承認プロセス
複数の標準化団体 (ARIB、D-PA、B-PA)
正式な認証プロセスの欠如
・複数の放送規格が混在
ISDB-T、ISDB-S、ISDB-C
仕様書が膨大かつ日本語でしか存在しない
・新しいインタラクティブTVの仕様を採用(BML:Broadcast Markup Language。データ放送用のコンテンツ記述用マークアップ言語)
・(国際標準に則っていても)日本国内での再度の追加テストが必要
・今日のISDBチューナは日本特別仕様でコストが高い
どれも日本人の我々からすれば特に驚くべきことではないが、ワールドワイドでの統一仕様として量産を行ない、それによって低価格化を図ろうという場合に は障害になる。
(*中略、MSがARIBと共に様々な努力を払っている状況を述べて*)
こうした努力が実れば、2007年にはPCで現在のハイビジョンレコーダと同程度、もしくはそれ以上に柔軟性のある録画環境を構築できて いることだろう。
本田雅一の「週刊モバイル通信」■ 第339回 ■Vista世代では地デジ対応も簡単に?(2006 年5月24日)
これらはメーカーサイドが、鎖国市場を作ろうとしてる「傍証」くらいにはなります。でもいくらなんでもそれだけじゃ弱いよなと思って章にはせず、冒頭に追 い出して おきました。2はNHK受信料絡 みの気もするし、3は著作権だしなんとかなるだろって書いてあるし、そもそもおいらマカだから関係ないしと思ってちゃんと読んでなかったのですが、、、、 1~3の事情にですね。
こいつが加わると、家電メーカーが鎖国を志向する動機が一気に立ち上がる。っ て事でまずはライジング・サムスン(←語呂が良いw)のはなし。
株式時価総額(2007/04~05 頃) | 営業利益率(2005年) | 売上高(2005年) | |
サムスン電子 | 12兆0000億 | 14% | 6兆1741億 |
SONY | 6兆4000億 | 3% | 7兆4754億 |
松 下 | 5兆9000億 | 4% | 8兆8943億 |
シャープ | 2兆4000億 | 6% | 2兆7971億 |
東芝 | 2兆9000億 | 4% | 6兆3435億 |
日立製作所 | 3兆0000億 | 3% | 9兆4648億 |
三菱電機 | 2兆2000億 | 4% | 3兆6041億 |
企業の競争力は売上高だけで見るものではありません。ここでは営業利益率と株式時価総額に注目します。あくまで「こういう見方もできるぜ」という 一例です。
サムスンとSONYの売上高はほぼ同クラスですが、営業利益率に4
倍以上の差があります。
営業利益率というのはほんとうの最終利益とは少し違うのですが「本業がど
れくらいもうかってるか」を見るのに使います。つまり、サムスンの本業はソニーの4倍以上の効率と言う事です。
さて、100円のものを売って利益が14円の
会社と3円の会社があったら、どちらのはたらきぶりが効率が良いと思いますか?どちらの株を
買いますか?他の人より高い値段を出しても買いますか?…それを示すのが、株式時価総額です。
サムスンとSONYを比べると株式時価総額は2倍の差がありま す。サムスンのはたらきぶりはソニーの倍の価値があるという事です。ソニーと松下が合併すれ ば時価総額は対等になりますが、はたらきぶりはそれだけでは変わりません。サムスン株のほう が有利です。売り上げが2倍になるかどうかもわかりません。競合商品は整理しないと無駄だからです。うまく整理がつけられるかどうか。それはは たらきぶり次 第です。
自分はこれが資本主義の基幹原理と認識しています。
もちろん数値指標が全てと
いうわけではありませんが、違いが「どのくらいあるのか」を数字で測る手がかりにはなります。画質をPSNRや
SSIMで測るのと一緒です。いろんな人がいろん
な難しいことを言いますが、これも難しい画質指標がたくさんあるのと一緒です。
さて、サムスンとその他では資金 力、即ち投資能力に雲泥の差が あります。
01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | |
設 備投資費 | 3兆670億円 | 4兆144億円 | 6 兆630億円 | 8兆762億円 | 1兆1722億円 | 1兆0700億円 | 1兆0400億円 |
研究開発費 | 2兆131億円 | 2 兆841億円 | 3兆433億円 | 5兆446億円 | 6 兆275億円 | ? | ? |
米 国特許取得件数 | ? | ? | ? | 6 位 | 5位 | 2位 | ? |
自分は製造業ではこの資金力こそが技術 力と理解しています。むかしむかし、日本のメモリー産業はこの投資能力に破れて壊滅しました。今年の技術だけを見 て勝ってる負けてるという議論に興味はありません。日本のメモリー産業の顛末がその理由です。来年は?再来年は?その 次は?自分はメモリーやハードディスクを買うときは、できるだけサムスン製を探します。だってそういうものはたくさん作ってる方が信頼性が高いに決まって る もの。中の技術なんて知ったこっちゃありません。その為にお金払ってんですから。同じ払うなら一円でも有効に使ってくれる会 社に払いたい。エンコ厨ですから。
一万円でハードディスクを買うとしましょう。サムスンの利益は1400円。日立なら300円。そこから開発投資を出すとしたら?何年か後にまた1万円で HDを買う時にはサムスンのほうが日立よりうんと進化しているハズです。お金は一円でも有効に使うものです。エンコ厨ですから。
それにしてもサムスンの投資額はあまりにも信じ難いです。てゆうか05年の投資額って売り上げより多いんですけど?。wikipediaの信頼性もいろい ろあるようですし、数字にも弱いのでいくつか他からも数字を拾ってみましたが、まぁ、だいたいこれで良いのじゃないかという印象を受けました。たぶん株式 時価総額を活かした 資金調 達の方法がいろいろあるのでしょう。転換社債とかマネーゲームとか金融工学とか。
実を言うと、肚に落とす為に電卓でちくちく換算したのですが、数字が出る度に、そのぶっ飛びぶりにぞくぞくきました。無茶苦茶です。この経営手法
は、極めてクリエイティブ&くそ度胸
に支えられていると思いました。日本の半分の人口、日本より低い食料自給率、分断国家に重い軍事負担という制約の中で、よくまぁやったものです。よほど七
転八倒して考え抜いた経営手
法があるのでしょう。韓魂和才みてぇなコトバもあるかな。ないかな。
いずれにせよ、日本企業には真似できない資金を、継続的に設備や研究開発に叩き込んでいるわけです。2004の数字で
すが半導体投資は日本の大手五社の合計と並んでいるそうです。
そんな経営はおかしいとかアンフェアだとかいう
のは簡単ですが、事実は事実。カネはカネ。白でも黒でも鼠を獲るのが良い猫です。
実は日本メーカーの営業利益率だって世界的にはヘ
ンです。資本主義の原則ではあってはならない低さ。そしてこれこそが日本を繁栄に導き、欧米
から「世界一成功した社会主義国」と揶揄され「日本企業はアンフェアだ」と非難された理由の一つです。このへんのカラクリを七転八倒して考え抜いたおっ
さん連中のハナシはNHKの『その時歴史は動いた』とかでよく見かけます。
ま、いまさら其処に戻るなんて馬鹿な真似はすべきではあ りませんが、、、しかしいまだにそうゆう営業利益率だったのか。営業利益率は格差社会の進行と同時に伸びて行かねば意味が無いではないか…。おっとここは サムスンのハナシでした。
日本での知名度は殆ど無く日本での販売活動はあまり活 発では無いが、世界では最も有名な会社の一つである。現在100以上の国で販売活動がなされている。世界各地に56生産法人、124販売法人を展開する多 国籍企業。 サムスン電子は、21世紀の始めに「5年で最も大きいエレクトロニクス会社になる」と発表した。
EU や北米に行った事のある人は知ってると思うんですが、特にサムスンの看板、広告はわりと至る所で見られます。電器屋でも結構良い位置にあります。ここ数年 は液晶テレビがSONYの同等品より値段が高い事も珍しくは無いです。なぜこれだけデカく、ブランドイメージも出来上がってる会社 が日本でだけ存在感が薄いのか?
その理由を語る前 にもう一度、「世界のデジタルテレビ方式」の図を見て下さい。
戻るの面倒でしょうからコレで。別窓で開いてね。ついでにアナログ放送方式の世界分布も。コレで。
アナログ放送の分布を、極めて乱暴に言うと
こうなります。
ア ナログテレビの放送方式 | |
---|---|
PAL | EU 諸国の植民地だったとこ |
SECAM | フ ランスの植民地だったとこ(あんど旧ソ連) |
NTSC | そ の後に拡大した米国の覇権。 |
情報の流通経路を抑える事はカネと権益に直結します。「放
送のデジタル化」はこの古い構図を塗り替える覇
権争いでもあったわけです。
北米が緑(ATSC)なのは自国製ですから当然ですが、米国はわりとどうでも良かった。どうせ次の覇権のカギはIP網だし、ウチの国ぢゃ地上波なんてほと んど誰も見てないしって感じです(CATVや衛星放送が大半)。
IP網に覇権を持たないEUはそこを突いたわけです。落ち穂拾いの感はありますが無いよりはマシ?。いえいえとんでもない。EU・オーストラリア
を除けば、
DVB-T領域の全体で、情報
網の主軸がIP網に移行するのは何年後か、なんて誰にも解りません。予見し得る将来の範囲ではテレビ放送こそ情報網の主軸!っ
てとこでです。まだラジオ
なんでねぇのかってとこまで抑えてますけど。中国を除くユーラフリカ全土、BRICsのうち2個、ついでにオーストラリアまで獲りゃあ、大金星です。規格
としては最後発だっただけに出来(需要とのマイッチング)も良かったらしいで
す。
中国はドコにも屈せません。家電製造に結構賭けてますから。規 格規格規格特許特許特許でお金がでてく一方ぢゃ先がないんですよ世界の工場として。冗談でもなんでも規格と名のつく物にはぜんぶ自国規格作って自国パテン ト をねじ込んで、外国への払いを相殺しようという、EVD同様の抗プロパテント政策の一環と思われます。プロパテント政 策(80年代に米国が始めた)が始まるより前に技術をパクリまくれた日韓と は別の、彼らなりの工夫だと思います。万里の長城?。
インドは対抗上、DVB-Tに乗らざるを得なかったという ところ。タタ財閥のみなさんが家電に出てきそうに無いのはちと残念ですが、重工業と最先端サービス産業という極端な取り合わせに集中するつもりでしょう か。そうか柿 ピーが好物か。わさびせんべいとかどうかな。
面白いのはブラジル。薄いピンクはSBTVD-T。日本方式にH.264を載っけたブ ラジルチューンです。日本の技術を借りて南米大陸に覇を唱えようと いう意思の現れと見る事ができます。アナログ方式の図と比べると、結構行けそうな感じですね。
EU
とブラジルは、「インターネットの普及に劣る地域での覇権」を最大化しようという「国家情報戦略」を意識しているように見えます。
で、G7でもBRICsでもないけど『電子技術立国』という、びみょ~な舵取りを迫られる小国が二つ。台湾、そして韓国。
台湾は紺(DVB-T,EU式)。具体的な製品設計、現場の製造技術に強い国ですから、勝ち馬に乗っておくのが賢いです。
韓国は緑。北米以外で唯一無二の
ATSC。…ここに引っかかったんですよおいら。なぜ、DVB-Tではないのか?一体キミタチは何を考えているのか?
サムスンは国産信仰の強い日本市場は最後に攻 めるという、外堀戦略を採用していると考えられます。
日本市場攻略を後回しにした結果、当分の間彼らはデジタルTV市場に振り向けるリソース (ヒト・モノ・カネ)を、北米・EU・中国の三分割で済ませる事ができます。各市場で日本 が直面するのは、自社では追いつけない速度で進歩し、遠ざかってゆくサムスンの大部隊。彼らが日本市 場の制圧に乗り出すのは、携帯電話とおなじく、この三市場から日本メーカーを叩き出した後でしょう。
その際も、外国での評判が日本国 内に浸透するまで充分に待って、慎重に慎重にゆっくりと進出してくると思います。これも携帯電話と同じ。包囲殲滅戦の 開始時期は日本国内の動向次第ですが、速ければ、準備そのものは2009第一四半期には整うと思います。08 北京オリンピックで始まる中国式デジタルテレビで充分な橋頭堡を築いた後。万全を期す為にも、まずは、北米でナンバーワンブランドを獲る 事に集中する必 要があります。
だからこその北米以外で唯一無二のATSC。 地上波の視聴者が少ないアメリカ市場では、ノウハウや問題点の洗い出しが充分にできません。ザッピングの応答速度、暗号強度、使い勝手の不満、実際に消費 者が重視するのは「ど の画質」なのか、などなどなど。なにしろデジタルですからOSが入ります。オンラインアップデートも入ります。特に著作権管理スキームは実際に運 用して みないとなにが起るかわかりません。その実験場に 国内市場をまるっと使おうという肚。
韓国は、北米でナンバーワンブランドを獲るためだけに、5 千万人で『ドッグフードを喰べる』を選択したわけです。
こ
れが戦略と言うものです。
ちょっと『サムスンは国家な
り』って気もしますけど、、、、悲しいけどコレ戦争なのよね(何。
ところで Wikipediaのサムスン電子に取締役会名簿が乗ってますが「構
造調整本部」ってなんでしょうね?まさか365日リストラクチャリングだ
けやる専門部隊?(事業構造の最適化、解雇とはぜんぜん意味が違う)。
対する
日本は日米欧中ブラジルチューン。開発リソース5分割。生産・物流管理の手間だけでサムスン
の1.6倍かかります。
そもそも各社とも自分達より遥かに優勢なヒト
モノカネを擁する相手と開発競争しなきゃいけないわけなんですが。
欧州においても事情は複雑で、実 際の運用面では“放送規格としてのDVB-Tをサポートすれば、すべてが解決”とはならず、さまざまなローカルの事情に合わせた作り込みが必要になる。
本田雅一の「週刊モバイル通信」■ 第339回 ■Vista世代では地デジ対応も簡単に?(2006 年5月24日)
放送されたtransport streamの中には、再生を妨げる"user data"が入っていることがある(特にフランスのCanalSatellite)
デジタルテレビで最も重要な「性能」は安定して動く事。その為に最も重要な「技術」はファームウェア・OS・ソフトウェアの「品質」。ソ フトウェア工学っ ていうのかな。最終製品を自社ブランドで売るならば、「モノ作り大国」っていうコトバそのものが邪魔だと思う。
まぁ、このuser dataのナカミがなんなのかは知らないし、MPEG-2 TSのuser dataくらいそう大した事ではないと思うけど。おおっと、そう大した事ではないと思うって思ってしまうあたりが「外注にやらせりゃいーや」と格 差社会を生むのかも。
「ブランド」は細かいトラブルが一 度あるたびに、着実に傷ついてゆく。どれだけ「技術」が優れていても映らなきゃ意味が無い。
このへんに必要なレベルの人員配置をきちんとできるかどうかが「品 質」。消費者にとっての「性能」、「技術力が高いというイメージ」を決めます。営業利益率が高いほど、株式時価総額が高いほど、ボスが「このトラブルを完 全に潰せ!」って言う確率が増える。
基本戦力は下記の式で出せると思う。
営業利益率5%の会社の開発リソースx6社 ÷ 5規格(または4) vs 営業利益率12%の会社の開発リソース ÷ 4規格(または3)営業利益率5%そこそこの各社がとるべき戦略は、「合併と重複機 能のスリム化」だと思う。
正 面衝突を避けて安全地帯に籠城する。
と言う事で鎖国にスジが通る。オレの脳内では通ってしまった。『絶対防衛圏』と呼びましょうか。
1)B -CASというシカケは運用次第で非関税障壁に なります。
なにしろ全国民の個人情報を集めてますから。
"個人情報をどこに記録しておくか、またデータをどのように暗号化するかなどの判断に関しては、す
べてがメーカーまかせになっており、共通のガイドラインなど存在しない。"
外国企業:
「えーと日本向けのテレビ作りたいんで個人情報保護のガイドライン下さい」。
B-CAS社:「あ、そーゆーのないです」。
ちょいと腰が引けますわなフツーは。
2)コピワンがあれば実務機関(ARIB)の認証工程 が非関税障壁に使えます。
本田雅一さんのこの記事はマ イクロソフトとみんなが協力して乗り越えつつあるからVistaはそのうちなんとかなるだろう♪というハナシなのですが、Win機は日本メーカー も売ってるからアレでナニなわけで、『正式な認証プロセスの欠如』や『仕様書が膨大かつ日本語でしか存在しない』や『新しいインタラクティブTVの仕様を 採用』や『今日のISDBチューナは日本特別仕様でコストが高い』などは、、、、サムスン、LG、フィリップスにはどのように作用 するんでしょうね。
⇒社団
法人 電波産業会(アライブ) 役員名簿。
注:こういうのは
役員名簿を見ると、各部署の実務担当者の「出向元」が見えてきます(あくまでだいたいの見当
です)。
…IT MediaもPC WatchもNikkei Netも、突っ込んだ記事を書くのは難しそうだなと いう印象を受けました。
自分としては、国内は篭城戦、国外はキーデバイス供給国として生き残るシナリオなら別にそれでも構わないと思い ます。またゲリラ戦として、ブラジルに戦力を集中するのも有りだと思います。
しかしながらその場合、ATSC/DVB-Tからは可及的速やか全面撤退して戦力を温存すべきですし、今 ある家電メーカーの大半は維持できな いでしょう。というより維持すべきではありません。非効率です。たった一億人で、将来的に世界市場 で戦えない企業体を6社も(あとビクターと三洋)支えるのは無 理があり過ぎます。
技術で負けた(る)のではありません。垂直統合だから負けた(る)のでもありません。経 営リソースの配分手腕で負けた(る)のです。
つまり、喫緊の課題は家電業界全体の構造改革で あり、このままではビッグ3の凋落どころでは無いと考えます。なにか打開戦略があるなら己の不明を恥 じ入るばかりですが、いまんとこ読み取れてないです一介のエンコ厨の読解力では。
無いのではないかと疑って
い
ます。
『失われた10年』を経て、さらに10年近くをかさねてなお、各社横並びのように営業利益率
5%近辺というのは、リストラクチャリングがただの「レイオフ」でしか無かった事、執行役員制度の導入が「ホトケつくってタマシイ入れず」だった事を示し
ていま
す。だって数字がでてないんだもん。
欠けているのがスケールメリットなら、ダイナミックな企業統合、過剰機能の削減、重複機能の削減、勝ち目の薄い分野からの撤退、、、があってしか るべきです。それが不十分だから末端にしわ寄せがいくのです。「格差社会」はやむを得ませんが「同一労働・同一賃金 ルールが無い」というのは悪逆非道です。そもそも営業利益率の向上が同時進行しないというのは、コス トカットの対象を間違っている事を示しています。意味の無い犠牲で、日本全体の力を食いつぶすだけです。
戦略の欠如 ⇒開発戦力の分散 ⇒格差社会 ⇒パラダイス鎖国
戦略の欠如 ⇒無謀な戦線拡大 ⇒将兵減耗 ⇒絶対防衛圏
まてこら、オレはサヨク かっつーのw。ん~でもハマりすぎるのでもうちょっと使おうw
一応、考え得る最悪のパターンとしては『大日本帝国崩壊』。 コアが無く事実上の責任者も無い。私欲の野合。
コイツ等が諸悪の根源だ!って糾弾したいわけではありません。これはそれぞれが、自己の利得を最大化しようと努力してるだけです。欠けているの は、全体戦略を立てて、指揮統制を行う機能。つまり、構造問題です。第二次大戦も 同じです。どちらも歯止めをかけるシカケがしくじってるだけです。全体戦略を欠いたままBuy American!だの日本が悪いだのばかり言っていた、70年代 のアメリカみたようなものですわな?加速要素にカウンターを当ててやれば済む話です。
カウンター要素が連動すれば、加速要素に歯止めがかかるわけです。なに、わけがわからないものはいっこいっこ要素分解していきゃいいんですよ。他
にもあるでしょうが、ミスはやりながら直しゃいい。エンコ厨ですから。
ある程度騒ぎ立てて3を動かすとこまで行けば、2が反応します。票になりますから。2が動けば1が全力運転を始めます。3を狙うのは、なんとなくWeb
使ってそうな気がするから。商業ジャーナリズムや有名ライターさんは難しいでしょう。おまんまの食い上げはちとコストが高過ぎです。
70年代 のアメリカなら、「アーリーアダプタ層」の意見を聞いて、ホンダなりSONYなりを買えば済んだ話ですが、2007年の日本の消費者に は「地デジを買わない」という選択肢しかありません。なかなか難しい問題です。TVなんか見ないよって人は、まぁ、多数派では無いですからね。「一億総白痴化」って実はホントだったのかしら?
うーん。しかしなんでホリエモンは逮捕されたんでしょうね?産業構造の転換(会社は株主のもの)を徹底する上でも、他業種が吐き出した雇用の受け 皿としても、webスタートアップ企業のインキュベイターとしても有望だったハズなんですけど。
80 年代後半、日本と同じく資源の乏しい韓国は、国を挙げてハイテク産業の育成に力を入れていた。財閥系の企業を筆頭に、電気メーカーが相次いでDRAM の事業に参入。日本企業の遠く下にサムスン電子があった時、現在の台頭は誰も予想しなかった事だった。しかし、サムスン電子がわずか数年で生産を軌道に乗 せることができた背景には日本からの技術流出があり、日本のメーカーの人材が次々とスカウトされ、半導体の技術を移転した為である。
(略)
三菱は別名「スリーダイヤモンド」、サムスンは漢字で「三星」 サムスンの創始者が日本で唯一残った大財閥で大企業の三菱にあこがれて創ったのがサムスンである。
昔なんかどーでもいい。軌道に乗った以上はただの競争相手です。ヒトモノカネの配分。経営資源の使い方。戦 略構築能力に圧倒的な差があるのです。技術流出などとっかかりに過ぎません。彼らが肚に落としたのは技術よりも、むしろこっちでしょう ね。
※mitsubisi.comの解釈とは一部異なります。あくまでオレはこう読めたという事です。
「殖産興業」とか「産業報国」って結構すきなんですよオレ。口にだすとアホらしいから同僚には言いませんし、会社がでかいほど、こういうの糞真面 目に考えるのばかばかしくなると思いますけど。
【第一段階】
その為には:
【第二段階】
agehaにオリジナル無し
http://vortex.milkcafe.to/koreanlcd.html
逆襲の日本企業
http://vortex.milkcafe.to/caj01.html
http://vortex.milkcafe.to/caj02.html
こんな文章を書いている人もいるのだけど、そんなに悲観する必要があるのだろうか?
それに、日本貿易会の07年度輸出予想でも、電子機器の伸びは5%を見込んでいる。(他の分野の伸びより劣るが)
さらに、韓国と比較にならないくらい、貿易収支・所得収支の黒字を毎年出している。
劣勢分野の強化は必要だが、一部を見て全体について言っているような気がします。