生で演劇を見る時は好き勝手な方向に視線をやる事ができる。気に入った役者が居ればずっとその人を見ていれば良いし、居なければ非常灯でも見てい るなりできる。芝居そのものに興味がなくても、知り合いが出てればその人に視線が行くものだし。
それができない芝居の放送には、地味に違和感がある。落語はそうでもないが、芝居ではどうしてもカメラや編集の人がカット切り替えやズームを入れ てしまうので、いや拙者はイマべつの人が見たいのでござるという事がおこる。「ええい、ホワイトベースはいいッ、ガンダムを映せッ!」である。
そこでふとQuickTime VRってのを思い出した。冒頭の写真がそれ。写真の中でクリックしたままマウスを動かすとぐりぐりと360度回転する。Shiftでズームイン、ctrl でズームアウト。Cubic VRというのになると左右だけでなく上下方向も限界が無い。前後左右上下の写真を撮って、仮想キューブの内側に貼付けてあるわけだ。Cubicは特殊なカ メラが必要だったと思うが、左右方向だけのものなら普通の三脚でカメラの向きだけ変えて、後から写真を繋げば作れた。パノラマ写真というやつだ。一時期の デジカメには作成ソフトがついてた。
これを動画でできたら、いろんな動画がもっとリアルになると思った。芝居やコンサートや野球やサッカーや相撲 やテレビ埼玉新春恒例!県内財界人カラオケ大会(あるんだそういうのが)とか。知事の熱唱に冷ややかな視線を送るどこぞの社長とか、とてもリアルだろうい ろんな意味で(一部県民限定)。
QuickTime VRでぐぐるとどうやら開発停止になったようで、AppleのCubic VRギャラリーすらFirefox, Safariともに動作しないが、埋め込まれた.movはFirefoxの「ページの情報(林檎+I)」でダウンロードでき、QT7で開ける。
ところでテム=レイが叩いてたテレビって確かブラウン管だったよね?