英語を試訳しようってときには主語がうざ
い。
主語と述語の関係に気をつけないと誤解の幅が広がるし、さりとて略さなければ日本語として読みづらい。自分の文章力は棚にあげるとしても。
『主語を抹殺した男 評伝 三上章』金谷武洋 著(朝日新聞朝刊 書評欄:2007年1月21日)
※太字オレ
昔、私は、日本語には主語と述語があり、時に主語は略せると習った記憶が有る。略すと言うのは元より在るのが前提だが、三上文
法はそうではない。日本語にはそもそも主語なんてないというのである。半世紀近く前に刊行された著書『象の鼻は長い』はロン
グセラーとなった一冊。
「は」という助詞が、主語でなく主題を示すものであり、句点を超えて次々と文にかかっていく重
要な係助詞であることが強調されるなど、
(*中略*)
著者(*
モントリオール大学日本語科長・金谷武洋*)は三十数年前に、留学先のカナダで現地の学生に日本語を教えることになったとき、この三上文法に出
会い、(*中略*)外国語として日本語を教えるとき、もっとも役立つのが三上文法だったという。
太字のところ、30回くらい読んだ。略そうなどと考えるからアウト?先頭に主題を明示して、あとは主語なんて忘れろ?
そもそも
著
書とか
著者と
か「誰」を指すのか書いてない。とくに
著
者のほうは、この記事が書評であるという前提で、記事タイトルの「金谷武洋
著」に目をやらないとわけわかんねぇ。「主題」が示してあるというよりは、文脈から読み取らせろってカンジ?。主題の明示にはレイアウトも駆使しろ?
「象の鼻は長い」はそのスジでは有名な例文のようだ。
「~は~が~」構文について(最終更新日:2003年12月15日)
スタイルシートに
h1{color:red}
こう記すと、一番大きい見出しの文字の色が赤になる。
この記述は
「h1は色が赤い」と読めるで
はないか。
(*中略*)
コンピュータ言語のスタイルシート風に表せば、
Zoo{Hana:Nagai}
となろう。
h1 { margin:30px; font-size:30px; text-align:center; color:red; font-family:Osaka; }
「h1は、マージンが30px、フォントサイズが30px、テキスト揃えが中央、色が赤、フォントファミリーがOsaka」。
「は」という助詞が、
主語でなく主題を示すものであり、句点を超えて次々と文にかかって、
る。
selector(セレクタ)とかdeclaration(宣言)とかproperty(属性)とかvalue(値)とか、言うより、肚に落ちる。
Selector H1 have property P1 whose value is V1, property P2 whose
value is V2, and property P3 whose value is V3.
いや、文法的には絶対間違ってるけど、このくらい冗長には、なる。
実はすっげえ符号化効率良くねぇ?。日本語。今北産業とか。
ところで韓国人がやたらと英語が巧かったり、プログラミングがシュアで早かったりするのはなんでだ。構造は、ほぼ世界で唯一の兄弟言語なんだが。
なんか独特の英語習得法でもあんのか。
参考
- ■[その他]『主語を抹殺した男』(小田中直樹[本業以外]ネタ帳:
2006年12月23日)
- ■ 『主語を抹殺した男 評伝三上章』 象は鼻が長い
(本と音楽のクロスオーバー情報サイト SMART:2007.1.6)
- [PDF]三 上 章 の 主 語 ・ 主 題 論
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