改訂版H.264/AVC教科書、p183※この「明示的な指定」は、x264cli、VUI設定の--overscanで行う(参考1, 2)。
※太字オレ
例 えばHDTVの場合、走査線の数は1080本です。これに対してH.264/AVCでは垂直、水平方向とも16画素の倍数で ないと符号化できません (1080本は16の倍数ではない)。例えば、1088本(16の倍数)を符号化した場合、8ラインを捨てて表示する必要がありますが、この場合、クロッ ピング処理によって、ビットストリーム中でどの上下8ラインを捨てるのかを明示的に指定する事ができます。
Introduction paper to H.264/MPEG-4 AVC includingthe Fidelity RangeExtension. (PDF)
2. 符号化ツール(試訳)
各ピクチャは一個以上のスライスに分割することで圧縮される。各スライスはマクロブロックからなる。さらにこれは16x16ピク セルの輝度サンプ ルと、それに対応する輝度サンプルからなる。しかしながら(*これまでとは異なり*)各 マクロブロックは、動き補償予測の為に、さらにサブ・マクロブロック・パーティションに分割される。予測パーティションのサイズは7種類となる。 – 16x16, 16x8, 8x16, 8x8, 8x4, 4x8 そして4x4だ。これまでの規格では、動き補償はマクロブロックを丸ごと使うか、新しめの規格では16x16 か8x8パーティションを使った。従って、パーティションの形にバリエーションが増えたという事は、予測精度の向上をもたらす。次に、残ったデータは 8x8(FRExtでしか使えない)か4x4で空間軸変換される。過去の主要規格ではこの変換ブロックサイズは8x8のみだった。4x4ブロックサイズの 採用で残りの差分信号の精度が向上する事になる。空間軸変換のブロックサイズは常に予測に使われるブロックサイズと同じか、より小さい。ビデオシークエン スのシークエンスからサンプル(*原注:ここでは特にサンプルとピクセルを区別しないが、厳密にはサンプルが正しい。)に至る階層構造は以下のようにな る。
シークエンス(ピクチャ(スライス(マク ロブロック(マクロブロック・パーティション(サブ-マクロブロック・パーティション(ブロック(サンプル))))))
ニコンシステム(株)H.264 解析ツールNH264H1のpdf※これらから、4x4や8x8は16x16に対するサブ区分と思われる。一番右下、田の字型に分割されてるのが8x8だと思う。
http://www.nikon-sys.co.jp/products/index_1_1.htm
MEncoder Document/ DVD映像を高画質なMPEG-4 ("DivX")にする方法/効果的にエンコードするための制限事項(試訳)※Xvidやlibavcodec mpeg-4では、入力映像の縦横が16の倍数でなかった場合、勝手に16の倍数まで映像領域が「あるものとして」エンコードする。
最 高画質を追求する場合、MPEG系圧縮の特徴からくるいくつかの制限事項を守る必要があります。MPEGは映像をマクロブロックと呼ばれる16x16の正 方形に分割します。各マクロブロックは、輝度(強度)情報を表す4個の8x8ブロックと、2個のハーフ・レゾリューション8x8ブロック(red- cyan 軸とblue-yellow軸)で構成されます。手許の動画の横幅と高さが16の倍数でない場合でも、エンコーダは映像全体をカバーできるだけの 16x16マクロブロックを使うので、余聞な無駄が出ます。
ですので、目標ファイルサイズの範囲で最高画質を求める場合は、16の倍数以外の縦横は使わないようにしよう。
2ch/DTV/x264 rev7(2006年11月下旬~12月上旬)※画質的な問題を感じている人はほとんど無いようだ。
- やっぱり16の倍数じゃないとダメっぽいとあったのですが、みなさんは16:9の映像の場合どのような解像度にしています か?
- 704x480(DVD左右クロップ) --sar 40:33
- 自動的に無効領域が追加されて16の倍数になるから問題なし
- 俺も気にしてないな。画質は全然落ちないし
- 俺は気にしてる。16の整数倍にしないとなんとなく暗部とか薄いグラデーションとかでブロック ノイズ増える気がする。ただの気のせいかもしれないけど。
- 画質に関しては関係ないと思うけど、16の倍数だと動画の圧縮率や精度が向上するのは確かだと 思うよ