概説
2006/10月前半に追加された比較的新しいオプション。詳細不詳。
Doom9 Explanation for new switches in x264
#4 IgorC
--deadzone:高bitrate でディテイルレベル向上。ノイズ、フィルムグレイン、など。
#10 AlexW(x264 contributor)
IgorC が言ったように、--deadzoneは中~高bitrate領 域での精細なディテイルやフィルムグレインを向上させる。
まず--deadzone-intra の調整から始めるのをお奨めする。違いの大半はここで発生するみたいだから。--deadzone-intra の デフォルト値は11だが、いくぶん0に近い方がややディテイルが残るようだ。CQMと一緒に使うとなお良いハズ。
#23 akupenguin(x264 author)
理論上、lambdaを改造すればtrellisに もdeadzoneが使える。でも実装はまだ。
#10 AlexW(x264 contributor)
ま だちゃんとテストしてないが、速度低下は最小限のハズだ。
#27 akupenguin(x264 author)
Deadzoneはquality-per-qp (*1)に影響する。理想的なデブロック強度はqualityに依るが、現実のデブロック強度(規格上の定義によるもの、およびx264オプション で指定するもの)はQPと相関関係にある。qualityでは無い。
だ からもしquality-per-qpを調節すれば、デブロックの設定も変えたいケースがあるだろう。しかしながら、デブロック設定の単位は極めて粗いの で、deadzoneを最低値の0まで下げた場合でも(推奨しない)、対応するデブロック補正はせいぜい-1に止めるべきだろう(default deadzoneの時に使っていたデブロック強度に対して-1)。反対にdeadzoneを最大値の32まで上げるなら、適切なデブロックはせいぜい+ 1。
適切なdeadzoneとbitrateとの間に特定の関係は無い。Deadzoneは常にrate- distorion optimal value(*2)と相関関係にあるので、いかなる変化もサイコビジュアル(*3)なもので、まだ断定的な推奨値を書けるほどテストされていない。
上記スレには高bitrateってどのくらいなのだという議論もあるが、もともと一概には言いにくい上に、SDとHDが入り交じる現在ではさらにやっかい だ。H.264/AVCに対応した
BPP表が必要と思われる。
*1) quality-per-qp:どうやら主観画質/QPのようだ。PSNR/QPやSSIM/QPといった感じではない。
*2) RDO、なんの?QP全体に股がるRDOあったっけ?
*3)人間の視覚認識のしく みを逆手にとったもの
総務省 情報通信審議会情報通信技術分科会(第42回)資料42−1−2 CSデジタル放送高度化委員会報告 本体( 6P)
3.2 量子化
直交変換された信号を量子化して情報量を削減するが、H.264 | MPEG-4 AVC では、小さい成分を強制的に0に丸める領域(デッド・ゾーン)のない量子化処理をインター予測においても行っている。
デッドゾーンがあるんだかないんだかよくわかりませんが、とりあえずデッドゾーンというのは細かいディテイルを端折る処理のようです。インターにおいてもっていうんだからイントラにもあるのでしょうね。たぶん。
Analysisオプション _deadzone関連
x264cli (rev600準拠) |
MEncoder -x264encopts (dev-SVN-r20806 準拠) |
--deadzone-inter <int> [21] |
deadzone_inter=< 0-32> [21](*未試用*) |
■ まとめ:不詳、次項参照
Set the size of the inter luma quantization deadzone [21]
インター(フレーム間)輝度量子化のデッドゾーンのサイズ指定。
trellis とバッティングの可能性有り?
■参考
--deadzone-intra <int> [11] |
deadzone_intra=< 0-32> [11](*未試用*) |
■ まとめ:不詳
Set the size of the intra luma quantization deadzone [11]
Deadzones should be in the range 0 - 32.
イントラ(フレーム内)輝度量子化のデッドゾーンのサイズ指定(default: 11)。範囲0-32。
trellisとバッティングの可能性有り?
■参考
- 覚書(要約)
- ・デッドゾーンな インター・イントラLUMAのQ値ってなんだろうね。
━━━うーん、多分。デッドゾーンって、フレームスキップしてるときの事 …かな。 フレームスキップは、P・Bフレームで起こる。intraは、P・Bフレーム向けなマトリクスだ。 つまり。フレームスキップが起こっている場所を、スキップ数減らさないで質を上げるには、 この数値を減らす必要が出てくる …だろうと考えられる。 逆に。さらに、ビットレートケチるなら、数値を大きくする。 試した所、想像した感じの効果が得られた。 アニメでのBフレームは、ほとんどがスキップされる対象なので、 - -deadzone-intraを減らすと、質が上がる感じを受けた。…ただし、容量は莫迦増える。 逆に、 数値を増やすと、Bフレーム時の動きが皆無的になり、カクつくシーンが発生する。 増やす用途で得をするようには、どうも思えない。 B フレームスキップを擬似的に無しにする為に、 --deadzone-intra の 数値を減らして使うのが、このオプションの意味なのかもしれない。
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- 手 許
- 覚書(なるP氏)の検証結果は冒頭、AlexW(x264 contributor)の発言と整合する。
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- MeGUI2.0 Help(ContextHelp v0.2 06/01/01)
- 記 載無し
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- man MEncoder
- Set the size of the intra luma quantization deadzone for non-
trellis quantization (default: 11). -
- 非trellis 量子化における、イントラ(フレーム内)輝度量子化のデッドゾーンのサイズ指定(default: 11)。
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- zero1(svn408)
- 記 載無し
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- MEncoder Doc
- 記載 無し
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