※勝手な造語
fps混在
24fpsで製作された部分と30fpsで製作された部
分
が混じっている映像(*1)。
TV放送は30fpsだからTVカメラはもちろん30fps、インターレースド。映画カメラは24fps(*2)のノンインターレースド。だから、映画
カメラで撮影された映像は、TV放送の際には30fpsに変換して放送される。このフレーム水増しをテレシネ変換と言う。映画、古いTVドラマ、アニメな
ど。
こういう素材は逆テレシネで24fps化すれば奇麗にインタレ縞が取れる。元々のフィルムにインタレ縞は無いから。しかし、TV放送そのものが
30fpsなので、それを前提に製作された要素がTV番組の中に混じる事がある。
*1)24fps:厳密には
1001/24000fps。23.976fpsとも。30fps:同じく1001/30000fps。29.97fpsとも。
*2)『駅馬車』(Stagecoach、1939)で使われた新技術。それ以前
は15fps。
時間軸fps混在
時間軸上に24fpsで製作された部分と30fpsで製
作
された部分が混じっているもの。可変フレームレート(VFR)と言った方が通りが良い。
歴史的に映画カメラによるコマ撮りで始まったアニメは基本24fps。古いディズニーなどは絵描きががっつり24枚描く。国産はごく一部を除いて8~
15fps(*3)だが、CGなど部分的に30fpsが使われるケースが増えている(*4)。
時間軸fps混在はアニメだけではなく、映画カメラ撮影シーンとTVカメラ撮影シーンを繋ぎ合わせたものは全て該当する。『BSアニ
メ夜話』ではスタジオでゲストがダベるシーンと、アニメの名場面が交互に出て来るが、『なつかし映画名場面全集』みたいな番組でも同じだ。TVドラマでも
古いものは映画カメラ撮影だし、最近で
も予算が許せばフィルム撮りはある。
*3)2コマ撮りとか3コマ撮りとかリミテッド・アニメとか言う。手塚治虫が『鉄腕アトム』(1963)で始めた。これに対して24枚がっつり描くもの
をフルアニメと言う。
国産では戦前のウルトラ気合いの
入ったものから、東映動画の初期作品あたりまで。
*4)Winでは古くからココにこだ
わって120fps.AVIなどの手法がある。アニメのフレームレートまとめwikiというものもある。MEncoder
で出来ない事も無い。
空間軸fps混在
空間軸上に24fpsで製作された部分と30fpsで製
作された部分が混じっているもの。例えば、映画の字幕、アニメオープニングの歌詞やスタッフロール、TV局のロゴ、など。あと地震情報とか津波警報とか
ニュース速報とか…^^;
こういうものは、一場面の中で映画カメラ撮影成分(24fps)とTVカメラ撮影成分(30fps)が混在している。字幕やTV局のロゴなどは、最初か
ら毎秒
60000/1001フィールドを想定して作られている。
どちらであるにせよ、逆テレシネフィルタではfps混在はウマく扱えない。
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