少なくとも2010までは買い替えない積もりなので関係ないっちゃないのだけど。
ZDNET Japan:インテル、「2007年にはメインストリーム領域でCore 2 Quadを発表する」(2006/11/15)
阿部氏によると、2007年にはExtremeのようにハイエンド領域のデスクトップ用製品のみならず、メインストリーム領域にもクアッドコア製品を投入するという。「Core 2 Quad」というブランド名で、2007年第1四半期 に登場する予定だ。
ZDNET Japan:インテル、クアッドコアプロセッサを発表(2006/11/15)
その他大多数のPCユーザーがクアッドコアプロセッサの恩恵を受けるのは、早くても2007年に入ってからとなる。それでもIntelは少なくとも「業界初」を誇ることができる。同社はこの数年、AMDの後を追ってばかりであった。
AMDは、サーバ用に設計されたチップを発表する予定の2007年半ばまでは 、クアッドコアプロセッサをリリースすることはないとみられている。同社はIntelとはクアッドコア製造に対して異なるアプローチを採用している。AMDは4つ全てのプロセッシングコアが一片のシリコンに置かれている一体型の「モノリシック」と呼ばれるデザインを選択した。
一方、Intelのクアッドコアチップでは、Xeon 5100シリーズプロセッサ2個を単一のパッケージに配置している。同社は、AMDより先に製品を投入するためにこの方法を採用したことを認めている。
来年後半が買い替え時期の人はクアッドコアがおうちに来る。既にMac ProのCPUを交換して8コアでテストしてる記事もあるようだ。
8コアとなると、
Apple-H.264最大の弱点、速度の劇的な向上が見込めるように思う 。最初からコア数に応じてリニアに速度が上がるように作ってあるからだ。
QTPlayerHelperというのがApple-H.264を呼び出しているようだ。スレッド数は書き出しコンテナなどの条件で変わるが最低5、最大7。理想的には、8コアなら7スレッドがそれぞれ1コア占有できる。手許(Power Mac G5、2Ghzx2)のx264はthread=4でもCPUメータを振り切る瞬間がないが、Apple-H.264ならある。全体的なCPU利用効率はApple-H.264が優れている。よく考えるとカーネルからコンテナ書き出しまで一社提供だから、彼らは必要さえあれば(例えば、ビジネス上の)専用エンコーダちっくなチューニングが出来る。
現状、Apple-H.264の優位点は以下の通り。
設定が簡単
インライン・デブロッカー強度自動(切れない。弄れない。UIに無い。bitrateに応じて勝手に変わる。そんな印象)
パス数自動(マルチパスを選択すると強制的に5パス程度。触れない弄れないUIに無い。フロントエンドの作者さん次第?)
.mp4/.movコンテナへ直吐きできる(むしろそれしかできない。QuickTimeインフラはrawvideo形式を受け付けない。動画ではなく時間軸のインフラ だから)。
まったく初めて使う人が何も調べないまま使っても、ま、こんなもんだろ程度の画質はサクッと出せる。と思う。
純粋にコデックの使い勝手だけならApple-H.264は優秀だ。弄れるところといえば"画質スライダー"とbitrateくらいだろうか。設定で画質が破綻する事はまず無い。インタレ解除やデノイズの手間・性能を脇に置けば、コデック単独の習得時間は短い(*1)。
とにもかくにも問題は速度なのだが、実はApple-H.264の速度にはリミッタがかけてあるんじゃないかと思っている。例えば、ビジネス上のリミッタ。
実際Video iPodの発売後、ffmpeg系GUIラッパーが流行ったらiPod用書き出し
だけ 猛烈に速くなった。あれ、単にコデックに渡す設定値変えただけぢゃまいか?最初は『最新のH.264がお手元に!』で信、いやプロ(シューマー)に高速なマシンを売って、段階的に、必要な局面で、『あのH.264がこんなに速くなりました!』と、小出しに需要を喚起したいんぢゃないかと。今後の「必要な局面」は、大画面iPodやiTVの発売が考えられる。これらが出た後で、VGAエンコのいきなり高速化もあり得る(*2)。
もちろん、x264では同じbitrate、解像度でもっとキレイにかつ速く作ることが出来る。
しかし、最初は弄れるところが大過ぎてわけわかめだと思う(GUIでも)。イニシャル習得コストが高ければ高い程、人はそれを価値あるものと思いたがるものだが(オマエが言うな)。でもProfileの違いだのBframeが1枚しか使えないだのは別に知らなくても生きて行けることだし、raw.264をMP4boxでmuxしたMP4にはアレをアレしてああすれば、という留保条件が付きまくる。コンテナの規格適合性に関してはQuickTimeの独壇場だ。
Apple-H.264が速度を詰めて来れば、x264の立場は結構危うい。
現状のアドバンテージは最短で半年、最長で1年くらいか。其の先は毎年どこまでコアが増えるやら見当も付かない。壁にぶち当たった時のインテルは常に死にものぐるいで突っ走ってとんでもないところまで行ってしまうからだ。既に
80コアの試作機 がある。x264はいつまでもthread=<4のままではいけない。
*1)コデック単独の習得時間は短い:
スクリーンショットで設定項目を見る限り、VfWより楽そうだ。「fps」など映像に関わる専門用語は残るものの、「量子化」などコデックに関わる専門用語は徹底して排除されている。いわゆる「映像のプロ」向きなのではないだろうか。映像のプロに知り合い居ないからわかんないけど『
1/5圧縮 on the web 2.0 』とか読めばいいのかな。
*2)VGAエンコのいきなり高速化もあり得る:
映画会社のみなさんはDVDなんか止めて、FairPlayにようこそ!(FairPlayはiTMSのDRM)って事になる。
これはマズい。誰かに
デジタル・コンテンツ・ディストリビューションの独占を許す
と言う事は、好き勝手に著作権存続期間を決めるパワーを与えると言う事だ。
ミッキーマウス保護法の会社と結んだAppleにそれを許すべきでは無い。独占は腐敗と停滞を産む。独占は腐敗と停滞しか産まない。
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さて、Apple H.264のリミッタがあるとかもと書かれていたので、
手前の環境(G5 2.7G Dual、Compressor使用)でいろいろ調べてみたところ
以下の点が気になったのでご報告します。ご参考になれば幸いです。
1.ピクセル深度の設定
現状QuickTimePlayerの書き出しで出力できるH.264は
ピクセル深度が24の設定となっているようです。
これはもちろんデフォルトでこの設定になっており、
ユーザーが任意で変更することはできませんが、
ことDVD Studio Proに付属のCompressorでは
HD-DVD用 H.264の書き出しに限り、
ピクセル深度が32固定で出力されるようです。
2.空間品質、及び 最小の空間品質の設定
デフォルトで空間品質:75% 最小の空間品質:25%
となっていて、ユーザーが任意で設定することは通常は不可。
この設定はQTPlayerのビデオ圧縮設定ダイアログで出てくる
圧縮プログラムの品質スライダー部分となるようです。
3.時間品質、及び 最小の時間品質の設定
デフォルトで時間品質:50% 最小の時間品質:25%
上記同様、任意で設定することは通常は不可。
この設定はQTPlayerの書き出しには見当たりません。
どうやらこの設定が速度に絡んでいるかもしれません。
ただし、いずれも「通常は不可」としていますが、
これはCompressor上で設定することはできないというだけです。
設定ファイルはxml形式なので、テキストエディタで開いて
変更することは可能です。
とりあえずこんな感じです。ちなみに時間品質をいじってみたら、
CPU使用率がほとんど100%超えなくなってしまいました。
だいたい60~MAX110程度。通常は130~160%を占有しています。
ちなみに、これらの設定をいじって出力したH.264のムービーファイルは
QTPlayerでは再生できましたが、vlc、Mplayerでは再生できませんでした。
またテストしてみたら、ご報告します。長文すみません。